VOL 234|補修考
補修考 ≪七の巻の1≫
2010.03.15価格弾力性という言葉をご存知ですか?私も先日雑誌で知ったのですが、経済用語のひとつで、価格の変動によってその製品やサービスの需要が変化する度合を示す数値のことで
で表されます。
価格の変化に対して需要の変化が大きい場合、価格弾力性の数値が1より大きくなり、この状態を「弾力性が大きい」と言います。
そして逆に価格の変化に対して需要の変化が小さい場合、価格弾力性の数値が1より小さくなり、この状態を「価格弾力性が小さい」と言います。
一般的にコメや野菜などの生活必需品は価格弾力性が小さく、宝飾品などのぜいたく品は価格弾力性は大きくなります。
それをグラフで見てみましょう。
直線Aが弾力性1のラインで値上げしても値下げしても同じ割合で需要が変化し、売り上げが変化しないラインになります。
大まかに価格×需要=売上と考えると、価格が半分になっても需要が2倍になれば0.5×2=1になるからです。
直線Bでは、値下げした場合需要が大きく伸びる代わりに、値上げすると需要が大幅に落ち込むことになります。ユニクロジーンズが低価格戦略で大幅に需要が伸びたのはここに入るでしょう。
価格が半分になっても需要が10倍になれば、売り上げは5倍に伸びる計算になります。
最後に直線Cは弾力性が1より小さいラインです。このラインでは値上げした場合でも需要が落ち込まない代わりに値下げしても大きく需要は増えないという特徴を持っています。
オイルショックの時は必需品のトイレットペーパーは高値でも需要が減らなかったのはここに入るのかもしれません。
さてここからが本題ですが,補修の料金はどう分析できるのでしょう?
ここまで読んだ同業者の方は頭の中でそれぞれ自分にあてはめて試算しているかもしれません。
でもそれを分析するには建設業界の要素をもう一つ加えて考えねばならないと思っています。それはスイッチングコストです。
補修考 ≪七の巻の2≫へ続く
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